響の言葉
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バーネット・ニューマン展
2010年 11月 15日 |
千葉県佐倉市まで旅するのはちょっと億劫でしたが、やはり行ってよかったと思います。
川村記念美術館を訪れるのは三回目。
でもロスコルームに入るのははじめてでした。
一回目は作品がテートモダンに出張中。
二回目はロスコが企画展だったので常設部分は閉鎖していました。
薄暗いロスコルームは六角形。
天井も、中心に置かれたソファーも六角形という不思議な空間です。
深いエンジ色を基調とした画面を見つめていると、なぜかお寺を訪ねた時と似た気持ちになってきます。

今回の企画展はバーネット・ニューマン。
マーク・ロスコと同世代のアメリカ抽象表現主義の画家です。
川村記念美術館所蔵の「アンナの光」はいつものニューマンルームから企画展示室へ移動。
二つの白い壁の間から作品の一部が見え、歩いて近づいていくと全貌が見えてくるという展示方法をとっていました。
両脇のジップと呼ばれる白い線が視界に入り、さらに近づくと夕陽のような朱赤が迫ってきます。
結界ギリギリに立つと自分が赤に包まれて、目の中まで真っ赤に染まったように感じます。
ただ、ニューマンルームでみた時は両側の窓につながる感じで、作品そのものも両端に向かって緩やかに曲がっているような印象だったのですが、今回の企画展示では普通に平面の絵という印象です。
絵は置かれる環境によっても変わるものなんですね・・・
もちろん企画展ですから「アンナの光」以外にもいくつか作品が並べられているわけですが、やはりアンナのインパクトには勝てません。
「夜の女王」や「原初の光」などかっこいいタイトルがついていますが、タイトルは作品が出来上がってから後付けだそうです。

ニューマンはユダヤ人。旧約聖書をよく読んでいたようです。
そしてロスコもまたユダヤ人なのです。
ユダヤ教では偶像崇拝を禁じていたそうで、形を排除した色面の絵画は、ユダヤ人独特の宗教感覚からきているのではないかという考え方もあるようです。
確かに絵に向き合った時、不思議に崇高な気持ちになるのです。
「アンナの光」を初めてみた時、言葉にできない思いが溢れたのを思い出します。
ロスコルーム、ニューマンルーム
川村記念美術館のこれらの部屋は、私にとってはお寺のようなもので、
瞑想の世界へと誘ってくれるのです。


今回の記事は携帯で書いてパソコンにメールで送信し、コピペ・修正しました。
両方とも自分の文章ですが直接投稿するのと違う気がして面白い!!
by hanakannzasi-716 | 2010-11-15 20:51 | アート | Comments(0) |
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